料金を抑え、入稿ミスを防ぐためのデータ作成ポイント

データ作成時の注意点をまとめました

カッティングシート出力用のデータは、通常の印刷物とは異なり気を付けるべきポイントがいくつかございます。
以下のチェックポイントを参考にしてデータを作成してみてください。
なお作成データの内容に不安がある方は無料でデータチェックいたします。
ご注文前のご相談でも承っておりますので、お気軽にご相談ください。

データ形式に注意

カッティングシート製作は、いただいたデータの形式によっては対応できない場合がございます。

Illustratorにて作成したデータ

文字データがアウトライン化されていることをご確認ください。ファイル内には、Illustrator以外で作成された画像データを配置しないでください。

画像データ（PSD、JPG、PNG）

デザインや解像度など踏まえ、トレース（データ変換）可能な場合は、正式発注後に対応いたします。なおデータ変換費用は別途お見積りとなります。

Excel、Word、Powerpoint

原則として、フォントは当社が所有する近似フォントに置き換えさせていただきます。近似フォントでの置き換えが困難な場合は、トレース（データ変換）費用を別途お見積りいたします。

文字原稿

手書きの見本やイメージをご確認のうえ、お問い合わせ時にご送付ください。また、お問い合わせ時に文字原稿をご指定いただければ、当社にてレイアウト作成も可能です。なお、レイアウト作成は正式発注後に対応させていただきます。

PDF

OfficeファイルやCanvaで作成したPDFは、文字化けや意図しない色になる場合があります（特にカラーモードがRGBで保存されている場合）。お見積り依頼時にデータをご提供いただければ、使用可否を判断いたします。

縦横寸法をチェック

貼り付け場所を確認の上、データ全体の縦横寸法をチェックしましょう。お客様からの指定がない場合、データの原寸のままで加工をいたしますので、極力データは実寸サイズで作成してください（「㎝」と「㎜」の単位の取り違えにはご注意ください）。なお実寸での作成が難しい場合はデータ作成方法についてアドバイスいたしますので、お気軽にご相談ください。

単色でデータを作成しましょう

データは単色で作成してください。加工時のトラブル回避の観点から、基本的には出力色にかかわらず、黒一色で作成し、出力色は別途見積もり依頼フォームの項目上で指定されることをお勧めします。カラーコードによる指定が困難な場合、複数色のシートを用いた出力をご希望の場合は、お見積もり依頼時に指示をお願いします(指示内容が不明瞭な場合はお電話やメールで確認のご連絡を差し上げることがございます)。

文字サイズに注意

漢字は20㎜角以上、英数字は10㎜角以上のサイズを推奨します。また、書体は「ゴシック体」などの太めのフォントがお勧めです。「明朝体」や「筆記体」などの繊細な書体は裁断加工時に途切れてしまう可能性があります。

「線の色」は設定しない

「塗り」の位置(赤枠箇所)が実際にカットされる位置となりますので「線」の色は、なしで作成してください。線の幅をどれだけ太くしてもカット位置は変わりません。なお、線の色を別途指定するような表現(袋文字など)をご希望の場合は、外側のデータと内側のデータを別々に作成する必要があります。

1㎜以下のデザインは避ける

カッティングシートはフィルム状のシートをカッター刃でカットするため、1㎜幅以下の細かい表現は途切れてしまい、正確に切り抜きできません。また、たとえ正確に裁断できたとしても接着面が細くなるため、施工後に剥がれたり、長持ちしないなどのトラブルの元となります。

離す箇所は2㎜以上離す

オブジェクトの間隔が不十分ですと綺麗に裁断できない可能性があります。「とまとのカッティング屋さん」では入稿データのチェックを無料で行っておりますので、判断が難しい場合はお気軽にご相談ください。

パス、線は合体・アウトライン化

カッティングシート加工は、パス情報に基づいて機械的に裁断をします。パスの合体やパスのアウトライン化がされていないデータは、全てのパスに沿ってカッター刃が裁断することになるため、バラバラのデータになってしまいます。

パスの合体・アウトライン化が不十分なデータ例。上図の青線上すべてをカッター刃が裁断するため細切れの出力になってしまいます。パス処理が不十分なデータをご入稿された場合は、データの修正依頼をさせていただく場合がございます。

パスの合体・アウトライン化が適切なデータ例。
余計なパスがないので、カッター刃は正確にシートを切り抜くことができます。

パス数がなるべく少なくなるように注意

カッティングシートの加工費は、パス数に比例します。複雑な図形ほど料金は高くなります。デザイン性を損ねない範囲で、可能な限りパス数を少なくしたり、単純化させるのが費用を抑えるコツです。

オープンパスに注意

入稿データには「オープンパス」が含まれていないことを確認してください。Adobe Illustratorの上部メニュー「ドキュメント情報」→「オブジェクト」より確認できます。オープンパスがあると裁断加工を行うことができません。

「面付け」で入稿ファイル数やデータ寸法を抑えても、料金は安くなりません

複数のオブジェクトを一つのデータにまとめて入稿(面付け)していただいても、料金は安くなりません。カッティングシート出力の料金を主に左右するのは「面付けデータの縦横寸法」ではなく「オブジェクト自体の複雑さ・面積」です。また、当社での加工工程の都合上で、面付けレイアウト通りに出力できない場合がございます。デザイン・施工の都合上で面付け通りの出力をご希望される場合は、お見積もり時に「面付け指示通りでの出力希望」の旨をお伝えください。ただし面付け指示を頂いたデータについては、全体で一つのデザインとみなして加工しますため、出力点数に応じた割引のご案内はできかねます。

直径50㎜の円

パス数：1
ポイント数：4
ストローク長：約158㎜

50㎜角に文字を配置

パス数：54
ポイント数：528
ストローク長：約1200㎜

上記の2つの図はいずれも縦横50㎜の範囲に収まるデータですが、1つ目のデータの場合は「ポイント数」が4つだけで、ストローク長(カッターが走行する距離)は約158㎜になります。一方同じ縦横範囲内に収まるデータでも2つ目のデータのように複雑なデータになると、パス数・ポイント数・ストローク長が何倍にも膨れ上がります。カッティングシート出力においては、出力する図形が単純であるほど裁断時の機械処理や切り屑の除去作業が少なく済み、費用を抑えることができます。逆に、たとえ入稿時に1つのデータに面付けして縦横寸法を抑えても、トータルのパス数やストローク数は変わらないため、お値引きには繋がりません。

入稿時に外貼り・内貼りのいずれかの形式が選択可能です

カッティングシートは通常「外貼り」で施工しますが、ガラスなどの透明な面に貼り付ける場合は「内貼り」もご検討ください。高所の窓ガラスなど外側から貼り付けづらい場所や、ショーウインドウなどで施工面を触れられることによる汚損を防ぎたい場合におすすめです。「内貼り」の場合は、外側から見たときに正しく見えるよう、左右を反転した状態でシートが裁断され、表示面に糊付けされた状態で納品されます。