カッティングシートとダイノックフィルムの違い
公開日:2025/02/03(更新日:2025/02/03)建築や内装、看板製作などでよく使われる「カッティングシート」と「ダイノックフィルム」。どちらも粘着性のあるフィルムですが、それぞれ特徴や用途が異なります。
本記事では、それぞれの違いやメリット・デメリットを詳しく解説します。
1. カッティングシートとは?
カッティングシートとは、主に塩化ビニール製のシートで、裏面に粘着剤がついている素材です。
看板や車両マーキング、ウィンドウ装飾などに幅広く使用されます。
カッティングシートの特徴
- 単色が基本:基本的に単色で、カッティングプロッターで文字やデザインを切り抜いて使用します。
- 柔軟性がある:曲面にも比較的貼りやすく、車両のマーキングなどにも適しています。
- 屋外耐候性が高い:耐候性に優れたタイプもあり、屋外使用にも向いています。
- 剥がしやすいものもある:用途に応じて、短期用・長期用の粘着タイプが選べます。
カッティングシートの主要メーカー
カッティングシートを製造する主要メーカーには、以下の企業があります。
これらのメーカーが提供するカッティングシートは、それぞれ異なる特性や用途に応じたラインナップが揃っており、
プロの施工業者やデザイナーに幅広く利用されています。
カッティングシートの用途
- 看板や店頭装飾
- 車両マーキング(ラッピング)
- 窓ガラス装飾(すりガラス調など)
- 各種表示ラベル
2. ダイノックフィルムとは?
ダイノックフィルムは、住友3M社が製造する粘着式の装飾用フィルムで、
主に建築・内装用途に使用されます。また、「リメイクシート」と呼ばれることもあります。
(当店ではダイノックフィルムの取り扱いはございません)
ダイノックフィルムの特徴
- リアルな質感やデザイン:木目調、大理石調、メタリック調など、豊富な柄や質感のバリエーションがあります。
- 高い耐久性:傷がつきにくく、耐摩耗性に優れています。
- 施工性が良い:シート自体に柔軟性があり、施工しやすい構造になっています。
- 屋内外どちらでも使用可能:特に屋内の壁や家具のリフォームに適していますが、屋外用のタイプもあります。
また、他社の同等品として、以下のような製品があります。
さらに、安価なリメイクシートはホームセンターや、ダイソーやセリアなどの100均でも販売されています。
ダイノックフィルムの用途
- 室内の壁面や天井の装飾
- 家具や扉のリメイク
- エレベーター内部の装飾
- ホテルやオフィスのデザインリフォーム
3. カッティングシートとダイノックフィルムの主な違い
カッティングシートとダイノックフィルム(リメイクシート)は、混同されることがありますが、全く異なる製品なので注意が必要です。
項目 | カッティングシート | ダイノックフィルム |
---|---|---|
主な用途 | 看板・マーキング | 建築・内装リフォーム |
デザイン | 単色が基本 | 木目・大理石・メタリックなど多様 |
耐候性 | 屋外向けが多い | 屋内向けが多い(屋外用もあり) |
柔軟性 | あり(曲面にも対応) | あり(特に平面施工向き) |
剥がしやすさ | 短期・長期用が選べる | 長期施工向け(剥がす際に糊残りがあることも) |
4. どちらを選ぶべきか?
使用目的に応じて、カッティングシートとダイノックフィルムを適切に選ぶことが重要です。
カッティングシートが向いているケース
- 看板や窓ガラス装飾をしたい
- 車両マーキングをしたい
- シンプルなデザインを作成したい
ダイノックフィルムが向いているケース
- 壁や家具をリメイクしたい
- 高級感のある装飾をしたい
- 傷や汚れに強い素材を求めている
5. ダイノックフィルムの加工について
ダイノックフィルムをカッティングシートのようにプロッター加工することは極めて難しいです。理由として、以下の点が挙げられます。
- シート自体が分厚い
- 剥離紙も分厚いため、カッティングプロッターで加工できる厚さを超えている
ダイノックフィルムをロゴや文字の形状に切り出すにはNCルーターや手作業で加工する必要がありますが、
一般的ではありません(当店では対応していません)。
6. まとめ
カッティングシートとダイノックフィルムは、それぞれ異なる用途に適したシートです。
カッティングシートはシンプルなデザインや看板向け、ダイノックフィルムは高級感のある内装リフォーム向けという違いがあります。
用途に応じて適切な素材を選び、効果的に活用しましょう。
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