カッティングシートの貼り方 ウェット貼り
ウェット貼りが適しているケース
01
正確な位置決め・微調整が必要な場合
02
大きいデザイン、ベタ面が広いデザイン
03
気温が高く、湿度が低い施工場所※1
04
透過シートを用いる場合※2
※1 気温・湿度によりますが、乾燥工程に通常1〜3時間、ガラス面では12〜48時間程度かかります
※2 透過シートはウェット貼りで施工することで糊斑が目立ちにくくなります
全体的な貼り直しはできません。各項目に注意して施工にあたってください
準備をしましょう
ドライ貼りと同様に、「スキージー」と「マスキングテープ」を用意し、施工面を掃除してください(ドライ貼りの準備物についてはこちら)。
加えて、ウェット貼りの場合は、シートを濡らすための「霧吹き」が必要です。霧吹きに入れる水は水500㎖に対し食器用洗剤を5〜6滴程度入れ混ぜてください。ただしガラス面に施工する場合は、洗剤は混ぜ入れる必要はありません。
転写シートとカッティングシート本体を圧着
お届け状態のカッティングシートでは、カッティングシート本体と転写シートの圧着状態が不十分な場合があるため、念のためにスキージーで全体を擦って転写シートとカッティングシートをしっかり圧着させます。
スキージーは中央から端に向かって押し当ててるようにすると、転写シートを傷つけたり、カッティングシート本体が折れ曲がってしまうリスクを減らすことができます。圧着作業は裏面(台紙側)からも行うとより確実です。
施工位置にマスキングテープで仮止め
施工位置にマスキングテープでシートを仮止めします。まずは上辺の数カ所を適当な長さのマスキングテープで仮止めしてください。この時点で最終的な貼り付け位置が決まるので、しっかりと水平チェックも含めてしっかり調整を行ってください。
位置が確定したら下辺全体をマスキングテープで止めてください。後の工程では下辺を軸にして作業を行いますので、剥がれないようにしっかり固定してください。仕上がりに影響が出ますので、上下のテープ止めが終わった段階で、カッティングシートにシワやヨレがないか、しっかりご確認ください。
※施工場所の条件などから判断して、マスキングテープの仮止め方法はアレンジしてもOKです。
台紙を剥がす
転写シートから台紙を剥がします。指がカッティングシート本体の粘着面に触れると粘着力が弱まってしまいますので、気をつけて剥がしてください。また勢いよく剥がすと台紙が切れてしまったり、カッティングシート本体が台紙に張り付いて取れてしまう可能性があるためご注意ください。
台紙からカッティングシート本体が剥がれにくい場合は、剥がしかけた台紙を元に戻して、転写シート側にカッティングシート本体を圧着させた上で、再度台紙を剥がして下さい。
施工面とカッティングシート本体に霧吹きをかける
施工面と、カッティングシート本体の糊面側に霧吹きで水を吹きかけます。この際、転写シートには水がかからないように注意してください。
霧吹きで施工面とカッティングシートの糊面を濡らしておくことで、一時的に粘着力が弱まるため、次工程の貼り付け時において、位置の微調整が可能です(ただし、全面的に剥がして貼り直すことはできません)。
施工面へカッティングシート本体を貼り付け
スキージーを用いてカッティングシート本体を施工面に貼りつけます。片手で転写シートを軽く引っ張りながら、もう片手のスキージーで転写シートを圧着してください。まずは正しい位置に貼り付けることを第一に考えて作業を進めましょう。
転写シートは常にピンと張った状態で、スキージーには力を入れすぎず少しずつ丁寧に貼り付けるのがコツです。カッティングシート本体がズレて張り付いたり、施工面とカッティングシート本体との間に大きな気泡が取り残される場合がありますが、ウェット貼りの場合は、乾くまでの間であれば修正が可能ですので、慌てず位置調整やスキージーでの空気抜きを行ってください。
仕上げ圧着作業
転写シートの中央から放射状にスキージーを滑らせて、施工面とカッティングシート本体との間の空気を追い出すイメージで仕上げの圧着を行ないます。
カッティングシート本体は破れたりズレたりしやすいので、1回の圧着で仕上げようとせずに、まずは軽く全体にスキージーを滑らせて、さらにもう一度、やや強めの力でスキージーをかけて仕上げるようにしましょう。ウェット貼りの場合は内部に水滴が残ってしまう場合がありますので、スキージーをかけてしっかり水抜きしてください。
転写シートを剥がす
シート全体がしっかり乾燥したら、気温や湿度によりますが、平滑面の場合は30分~3時間程度、ガラス面の場合は12時間~48時間程度待つ必要があります。
ゆっくりと、施工面にカッティングシート本体が貼り付いているのを確認しながら転写シートを剥がします。転写シートが貼り付け面となるべく並行になるように剥がすのがコツです。転写シートが剥がしづらい場合や、カッティングシート本体がズレそうな場合は、乾燥時間を延長させてください。なお無理に素早く乾かそうとしてドライヤーなどで加熱することはおやめください。
ウェット貼りでの貼り付け施工完了
以上でカッティングシートのウェット貼り施工の完了です。もしカッティングシート内に気泡が残っている場合は、小さな気泡であれば数日で自然に抜けていくのでしばらく様子をみてください。
目出つ気泡は針で突いて空気を押し出してください。乾燥後は、ドライ貼り同様に貼り直しができません。施工に自信がない場合は、プロの施工業者にお任せしたり、予備のシートを作成しておくのがお勧めです。